愛しい手。

 勝手にキャンプ大会には間に合わなかったパパイヤですが、肥料を振りかけてからというもの、成長が著しい。この夏の終わりごろに期待が持てそうだ。まったく、根拠のない期待だけど。
 幹(この表現で良いのかな?)の太さは、親指と人差し指でつくった輪ぐらいあって、もう台風が来ても倒れることはない、気がする。

 で、パッションフルーツも、あれから新しい花はつかないけれど、蔓の伸び具合がよくなった。でも、予定の場所にまで蔓が届くのは、この夏の終わりごろになりそうだ。こちらも、根拠はない。
 パッションフルーツの蔓は獰猛な感じと赤児の手のひらの二面性があって、あたりかまわず力強く掴みかかるので「そこはダメよ」と蔓を剝がしたら、その感触がすごく艶めかしかった。
 肉厚で弾力性があって、ヤモリっぽい。ヤモリだけじゃなくってカメレオンっぽいのかもしれないが、それは生で見たことないからヤモリにしておく。蔓がこんなに可愛いモノだったなんて、初めての経験です。
 ちなみに、ジャスミンの蔓にはこんな気持ちが湧きません。あっちにもこっちにも蔓が伸びるんで、ハサミでパシパシ切っちゃうことに、なんのためらう気持ちも湧きません。
 わがことながら、とても不思議です。