カミサマの不公平。


 体重計がうちにやって来た。体重だけでなく、体脂肪と基礎代謝とかいうのを計ることができるクラマエ待ち焦がれの体重計です。

 それがやってきた二日前、友人宅の新居に遊びに行ったら、おしゃれなデザインの体重計があった。友人のは体重や基礎代謝はもちろんで、体脂肪がカラダの各部分ごとに計れ、筋肉の量まで計れるものでした。12,000円くらいしたんだそうだ。
 計るにあたって身長や年齢(ここまではうちのと同じ)、胴回りのサイズまで入力せねばならず、そんな記録をよそんちに残すことは忍びなく、わたしは試せなかった。

 で、うちにやって来た体重計に乗っかって、予想はしていたものの、その予想以上の数字にかなりショック中です。朝な夕なに何度も乗って、ちょっと中毒中でもあります。
 それで、月曜日から少し心を入れ替えようと努め中です。事務所周辺の用事にチャリを使っていましたが、徒歩に替えました。へその下あたりに意識を保ち、背筋を伸ばして歩きましょう、となにかで読んだ。バイクで行っていた遠出も急遽、自転車に替えました。片道1時間10分走行。ギアをロウに入れての一年ぶりのチャリでの遠出でしたが、息切れも疲れもありませんでした。
 先日も、やはりほぼ半年ぶりの水泳でも息切れがなく八〇〇メートル泳ぎました。かつて、「心臓が年寄り」と医者から言われた身ですが、わたしの心臓は若返っているのかもしれません。
 以前、テレビ番組の中でオリンピック級の体操選手が、体脂肪があまりに低く、水に浮かばないと言っていたが、それで推測するとわたしの体脂肪は高くないはずだが、高いのに浮かばないのも、ちょっと納得いかない。

 それにしても、前々からカミサマは不公平なことをすると感じていましたが、今回の体重計で、あらためて強くそう思った次第です。
 旅行人事務所、およびうちでのシェルパ作業、重いものを下げる移動させるなどのチカラ仕事はオンナの作業化しています。高いところにあって踏み台作業のときは、たまにですがクラマエを頼ることもありますが、たいていはイスに乗っかってオンナがしています。果ては、軽いものでも「しょー油がない」とか「お茶が飲みたい」とかも、オンナのチカラ仕事です。
 こんなにも常に肉体労働に身を費やしているのに、わたしの体脂肪がクラマエのよりずっと高いというのが納得いかない。基礎代謝然り、早起きするゴミ捨てや、そのゴミ捨ての日を覚えているのもわたしだ。

 身長はかなり違うが、食べる量はクラマエとわたしはほぼ同じ。でも、万歩計で計れば、絶対にわたしの方が歩いている。必要エネルギーは絶対にわたしが高いはずなのに、エネルギーが消費されてないってことは、経済的なカラダってことなのだろうか。
 どうでもいいけど、世の中、不公平にできている。