ホップステップ。

 白菜とキャベツとブロッコリーが佇むように残る畑の間で、夜の帰宅途中、ちょとだけステップ踏んでいる(つもり)んだけど、うまく跳ねることができない。
 弁当箱が重いのだ。朝はもっと重いんだけど、空っぽになってもまだ重いわたしの弁当箱です。

 同じ調子で歩くとカラダがその動きに慣れちゃって運動にならないから、たまにスキップなんぞをするのがいいそうです。そうかいそうかい……と思えど、真っ昼間の往来でスキップ踏む勇気がないので、深夜の帰宅を幸いに、跳ね歩いています。
 最近開発した新ルートの途中に、両脇畑という道が少しだけあり、野菜が採られた後の侘びしい雰囲気が、昼間とはまた違った風景になっていい感じ。まだ満月の下で跳ねてはないけれど、きっと格別の感じがあるのじゃないだろうか。楽しみであります。

 今日は、突然に往来で名前を呼ばれた。振り返ると見知った顔。ニコニコしている。アタマの中からぱらぱら……とページがめくれる音がした。びしっと音が止まって、ページが開いた。良かった。