なんてこった。

 イースターってわけでもないのに、わたしの壊れたパン焼き器が復活した。

 う〜む、しまった。
 わたしはとんでもなくせっかちなので、思いたったが吉日とホームベーカリーを土曜日に買ってしまっていたのだ。
 でも、買ったから「壊れていないかも・・・」と気づけたのだ。
 ふ〜。

 新しいホームベーカリーに付いていた「こんな時は・・・」の説明書、上手くパンが焼けない場合の原因を探る写真のパンの状態とわたしの失敗パンがそっくりだった、というかそのまんまだった。
ふ〜、だ。

 で、修正を加えて試してみたら案の定の結果が今朝出た。今までどおりにパンが焼けて、何ごともなかったように幸せの匂いとともに優しい朝がわたしに訪れた。



 膨らまなかったパンはイースト菌が古かったせいでも、パン焼き器の寿命が尽きたわけでもなかった。半分までしか膨らんでいなかったパンの写真に付いていた説明は、「イースト菌が古くありませんか?」「パンケーキやカステラ用の薄力粉を使っていませんか?」だった。
 思い当たるは後者。

 思い起こせば、粉を買いに行ったときメガネを忘れて文字が判読できず、「このあたりの粉」と置き場所だけで見当をつけてレジに持って行った。アレだな、原因は。
 以前、やはりフランスパン用の粉を買ってしまったことがあったが、あのときは口の中の感触がざわざわと軽い感じだな程度でちゃんとフツーに膨らんだ。

 オソージガカリさんに「新しいホームベーカリーで焼けたパンの味が知りたい」と言われたけれど、「材料が同じなんだから、ほぼ同じだ」とパン焼き器を定位置に据え、ホームベーカリーは保証書とレシートともに箱に戻した。次回、お目にかかるのはいつのことやら。
「古い家電から発火」とか言われているけれど、古い家電が、なんというか人と同じで頑丈なんだな、困ったことに。