不思議なビョーキ

 ここ数日、練馬(だけじゃないようだが)はとても寒い。
 今朝はとうとう電気敷布を布団に仕掛けてきた。スイッチオンを絶対に忘れるので、うちではタイマーを使っている。一晩中つけていると心臓に悪いと聞いたので、スイッチオフもタイマー頼り。
 そんなことしてると呆けるって言われそうだが、機械に頼れるだけまだましだ。うちの両親は暖房と冷房の切り替えを帰省する娘に頼っている。そのうちタイマーのセットの仕方がわからなくなるときがくるのだろうか? それまでは頼ろう。

 あの早朝のうるさい鳥がやってこなくなった。静かだ。ナナカマドの実を食べ終え、もううちは用済みになったんだ。実がなくなってしまったことは残念だが、朝の静寂が嬉しい。
 と思っていたら、今朝気づいたんだが、今年も蠟梅(ロウバイ)のつぼみを食べに鳥が来だした。

 数年前の年末に黄色い花の蠟梅の枝を花屋で見つけて好きになり、それならば、と蠟梅の木を庭に植えた。なのに、うちではほとんど蠟梅の黄色い花を見ることはない。毎年毎年、鳥がつぼみを片っ端から食べていく。今朝なんか、葉っぱまで食べてた。
 なぜなんだ? 二軒隣りにはみかんの木があって、いまも実がたくさんついている。そのお向かいのたわわに生ったピラカンサスの赤い実は美味しくないのだろうか? 近所には柿の実が残った木だってある。

 災難だ。
 なぜうちだけ狙われる。九年前に植えた山椒の木も、一度も実を収穫できたことがない。雄と雌の木があるようだが、うちのはちゃんと花が咲く。途中で実の気配も見てるんだが、気づくとない。あんなに刺激の強い実も、鳥が食べてるんだろうか?
 虚しい、とはこういうことを言うのかなぁ?

 話はと〜んと飛ぶが、実は、わたしは、ビョーキだったようだ。それも、ちょっとココロ系かも。新聞のコラムで、わたしそっくりの人たちの話が載っていた。
 過敏性腸症候群というやつです。ずっと不思議を抱え込んで笑い話にしていたんだが、ビョーキならしかたがない。で、病名がついて、ホッとしている。
 うちから事務所までも駅までも、ともに徒歩で20〜25分ほどあるのだが、途中で便意をもよおす。普通の人は我慢もし、我慢もできるんだろうが、わたしはトイレを我慢することは総毛立つほど体中に悪寒がはしるっていうか、包まれて、心臓までバクバクしてくる。この不安感冷や汗感は笑い話にしているが、本当は笑い事じゃない。家を出て1分ほどで、家に戻ることほぼ毎日。それなら、家を出るのを5分待てばいいんじゃないかって思うでしょ? そーやすやすとことは解決しないから、ビョーキなんだってば。

 今朝は、家を出るふりしてゴミ当番のお仕事した。まずはわたしのココロを欺すべくバッグを持ってクツもちゃんと履いて、見回りに行った。案の定、トイレに戻った。

 しかたがないな、ビョーキなんだから。