虫の王国

 食われ尽くす前に・・・、と今朝、バジルのトップを採った。
 案の定、中央の縮れた葉に虫がくるまっていた。容赦なく流しにぽいっして水だってじゃーっだ。しばらくすると、排水バスケットに引っかかっていた葉っぱを頼って這い上がってきた。それで、後ろ足で立つような姿で背伸びをして、救助を乞うてる。
 おーまいごっど!
 唐突に『蜘蛛の糸』(だったかな?)のカンダタ(だったかな)を思い出した。
 まあいい、わたしはその流しに洗剤で泡だった水を流した。その後、救援を乞う姿は現れない。
 で、しばらくすると、その流しの側にあった碗にバッタのベイビーを発見っ!
 こちらは、その姿を認められても「あっ!」と言われて、明るいところでカメラに追い回されて少しの間ビクビクしていたようだが、その後、窓から無罪放免された。
 世の中、不平等にできている。
 動物の赤ちゃんは、たぶん全て一様に「かわいい」姿をしているらしい。それはエサにされそうになったとき、「そのかわいさで、ちょっと踏みとどまってもらうため」とテレビの動物番組で聞いたことがある。かわいいは、防御の策なのだ。
↓サイズは5ミリくらいだった。