なんてこったっ! の日々である。

 久しぶりにミシンの前に座った。しかも、早朝に。
 それには訳があった。お出かけに持っていきたいバッグがあって、ちょいと手直しせねばならぬ箇所があって早起きしたのに、こんな時に限ってミシンの調子が悪い。何度やっても糸が切れて作業が進まぬ(進むのは時計の針ばかり)。そのたびに、針穴に糸を通さねばならぬのだが、その作業が、今いちばんの難解になっている。
 そうだ、先々週に買ったミシン用の糸通しの存在を思い出して使ってみたが、お出かけ前だってので気がせいて、ちっともうまく通らない。ここでも糸が切れてばかり。
 だめだだめだだめだっ! 眉間にしわ寄せて、切れるたびに難解の糸通し
 ふ〜朝っぱらから、なんてこった。
 ミシン屋さんに出張を頼まねば・・・と今日のお出かけに使いたかったバッグの直しを諦めて深呼吸。
 あっ、もしや・・・で再挑戦。糸は針の穴に右から左へと通すのではなく、逆だった。それで、糸は切れない。
 どうして突然に、こんなふうに間違えるんだろう?

 最近、小学5年生頃まで一緒に暮らしていた叔母と話をしていたら「あんたが50を過ぎようとわねぇ〜」と驚いていた。ふ〜、わたしだってよもや自分が50歳になるなんて(もう過ぎて数年経つけど)思いもしなかった、さ。
 そんなわけで、今年で16回目だという「勝手にキャンプ大会」だが、引き算をしてみれば1回目はなんと、30代だったことに突然に気づいた。火を囲めば、もう旅先での「みじめ自慢」じゃなくて「加齢症自慢」になる。これだってみじめ自慢といえなくもないが、加齢症ってのはひとり相撲的であって、国境の役人にいぢめられたとか、高い金をふんだくられたとか、バスや列車が突然に動かなくなったのと違うな。
 認知症の物忘れと加齢症の物忘れは、食べたことを忘れる前者と、何を食べたか忘れる後者の違いなんだそうだが、似てるかなぁ?
 まぁ、そんなことどうでもいいや。キャンプで火と肉を囲んでもうひとつ気づいた。食べられる量がぐ〜んと減って、財布と自然にエコだ。