支援物資報告

 10年ほど前、ひとりでインドに行って、見張りがいないことをこれ幸いと買い物しまくった。日々、数百円の宿に泊まって数十円の食事をして罪滅ぼしとし、1枚のサリーに果ては100ドルをつぎこんだ。さすがに600ドルと言われたステート・アワード作の絣のサリーにはよろめきようもなかったが、ビミョーなのは100ドルのボーダー。日本の絣を思い浮かべてインドのそれは高いのか? はたまた超お安いサリーで是非とも買うべきものなのか?
 インドの糸は細いので、サリーにしてもドゥパタ(ショール)にしてもたためば小さくなり、そして軽い。旅の途中でバックパックに収まりきれなくなり、インド製のバッグを購入して詰め込んだ。それでも再びはみだして、二つ目のバッグ購入となった。
 監視されているわけでもないのに、後ろめたくて、布以外の贅沢は捨てた。なのに列車では赤帽さんに目をつけられ、あれよあれよで大きな荷物を運んでもらえたのはインドならではの贅沢だったが、あれよあれよで、たくさん払いすぎてしまった気がしないでもない。オートリキシャだって節約して歩き回ったのが、一気にぶっ飛んだ。
 まあ、いい。
 しかし、突如、ココロが「買う」に拒絶しだす。慣れないことをして吐き気を覚える。食べ過ぎで、もう一片のチョコレートさえ口にできない状況に似て非なる感じだ。これは、やはり己の罪深さに吐き気がしているのかな。もちろん日本では未体験。このたび支援物資購入にゴー!するが、それを克服できるだろうか? アタック! であります。
 近所のドラッグストアの棚にトイレットペーパーなどは戻ってきてはいたけど、店の中の棚に隙間があったので、生理用品の買い占め買いは避けた。入れ歯クリーナーもお徳用に的を絞って購入したけど、ご近所周辺のご愛用者に配慮して一応2箱を棚に残しました。
 大泉学園駅の南口を保谷方面に歩くと、家族経営の小さなお豆腐屋があります。おからドーナツを100個注文したら、100個のおまけをくれたので、支援物資に200個のおからドーナツを持って行けました。小島屋豆富店で200個のドーナツを揚げてくれた(たぶん)お父さん、ありがとうございます。
 お菓子の安売りをしている店があって、そこで袋入りのチョコレートとか、カステラみたいな袋入りのケーキとブルベリーテイストのウエハウスを大量買いしたら「なにかサークルですか?」と訊かれたので「支援物資です!」と力強く答えると、このままでは引き下がれない雰囲気が店内に漂って「応援します」とお菓子を2袋、おまけしてくれました。ありがとう、大泉学園北口なかまち通りのお菓子処あおきのおネエさん。
 わたしの最年長の友人は83歳でフラダンスのサークルに入っているんだが、このお菓子らとわたしの態を見て、どんなサークルを想像したんだろう? 訊かないでおきたい。
 以下、4月22日現在までの支援物資の報告です。
◆生理用品・・・8,906円
◆ハンドクリーム×14個・・・3,890円
◆子供用Tシャツ×5枚、ハーフパンツ×5着、靴下&男女用肌着、パンツ、靴下・・・49,650円
◆漬け物×16袋、レトルト食品(カレー&シチュー&中華)×24袋、いわしの缶詰×17缶・・・9,067円
◆おからドーナツ×100個・・・6,000円(おまけ100個)
◆子供用肌着、靴下・・・11,090円
◆小学6年生用ドリル×20冊・・・16,170円
◆中3用ドリル×2・・・2,100円
◆子供用Tシャツ×10枚、ハーフパンツ×5着・・・19,200円
◆入れ歯洗浄剤×8箱・・・3,982円
◆雨靴×16足・・・31,240円
◆滑り止めつきゴム手袋×130セット・・・16,510円
◆バスタオル×48枚・・・15,120円
◆お菓子・・・7,720円
◆サッカーボール×5・・・4,494円
◆野球用バット×3・・・6,638円
◆親子野球グローブセット・・・2,629円
●合計214,406円
 あれもこれもで買っていたが、幸いにも吐き気は催さなかった。一応、強欲の買い物じゃなかったせいかなぁ?