最後の一本?

 包丁を新調した。昨年末からの計画で、つい、つい、つい〜奮発してしまった・・・っていうか、予定どおり大奮発した。
 ふふふ、実に気持ちのいい切れ味であります。今まで使っていた包丁(まだ使いつづけているけれど)は、1992年の夏に買ったのだから、ほぼ20年の使用。野菜だけじゃなく肉も魚も切って、切れ味が悪くなれば砥石で研いで使いつづけた菜切り包丁が、ここへきてて、今までどおの切れ味に、イマイチ復活しない。ビシッ!と切れた・・・の、ちょっと手前状態なのだ。
 わたしの素人判断ですが、それは鋼の部分が終末に近づいているのでは?
 ということで、お許しが出て、近所の金物屋に包丁を買いにいきました。かなり美しい刃をした包丁が、8〜9,000円で飾られております。しかし、20年前にそれくらいのお金をつぎ込んだ(たぶん)のだから、今回はその上をいきたい。そしてそれを握ってみると、8〜9,000円のものとは違う重量感というか、重さの存在感がありました。その上の美しい刃を持ったモノもありましたが、今回はこのあたりで決めておきましょう。そうよ、次回の楽しみとしておきましょう・・・。
 先週末、とある会食で隣りに座った女性にその話をしていて「あれ?」と気づいてしまった。
 次回の包丁の買い換えは、紛失などの突然の事故などなければ、やはり20年後でしょうか? とすると、それはわたしの人生の終末のちょっと手前じゃありませんか。そのとき、わたしはまだ20年も使える包丁を必要とするのでしょうか? まだまだ、調理を現役で、ばしばししなければならない生活をしているのでしょうか? 今回、30年級の包丁にして、最後の一本とすべきだったのでは?
 とかなんとか、アタマの中でそんな後悔がぐるぐる回りました。
 は〜・・・だわ。